そのサプライズ動画、結婚式で流して大丈夫?「愛を込めて花束を」失敗例と感動的になる作り方
新郎が新婦のゆかりの地をめぐる「愛を込めて花束を」。
手軽に作れることからサプライズ演出の定番となりましたが・・・・・・
実はこれ、テキトーに作ると駄作になります。
本当にあった事例です。
・建物だけ写ってて新郎登場しない
・真顔で笑顔なし
・ノーリアクション
・動画素材が少なすぎ
・編集したら1分しか使える部分が無かった
指示書に書いてあるテロップも、
「新婦の生まれた場所」
「新婦が通った小学校」
「新婦が通った中学校」
「新婦の職場」
となってました。
そんな解説いらんわ!見ればわかる!
これは・・・マズイと思いました。見てて全然楽しくないし、そもそも3分半に対して1分しか素材がないからどうしようもない。
結婚式で上映したとして、新婦さんに喜んでもらえるとは・・・思えない。
でも新郎さんと話していると、新婦のためにサプライズをしたいって気持ちを感じるんです。
そこで聞いてみました。
「もし、撮り直してきてくださいと言われたらどうします?」
「撮り直してきます!!!」
ナイスガッツ!!!!
じゃあ、コツを教えますね!
これは、数年前に本当にあった話です。その時に新郎さんへアドバイスした事をまとめて紹介しています。
※このブログを参考にした制作例が出ましたので、その動画に合わせて加筆と修正をしました。
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ゆかりの地を巡る意味
「愛をこめて花束を」系の動画のコンセプトって何でしょう?
答えは歌詞にあります。
「写真を撮ろう 懐かしいこの景色と」
懐かしい景色。産まれた病院、学校、バイト先、職場、そして新郎と出会った場所。
結婚という大きな節目だからこそ、懐かしい思い出を振り返る。そのために、ゆかりの地を巡っているんです。
花束をプレゼントする前フリ動画と思っている人もいるんですが、その考えで撮影してくるとイマイチな出来になる可能性があります。「懐かしい思い出を巡る」という事をしっかり頭に入れておきましょう。
コンセプトを生かそう
よく相談いただくお悩み。それは「どんな動画を撮ってくればいいか分からない」という悩みなのですが、コンセプトを思い出してください。「懐かしい思い出を巡る」です。
なので新婦さんがどんな動画を見たら「懐かしい」と思うかを考えます。
例えば学校の校舎を撮る時。〇〇中学校という看板だけじゃなくて、校舎全体が見えた方が良いですよね。部活動をやっていればグラウンドとか、音楽室とか良いです。
でも、中学校や小学校の時に何をしていたかなんて知らないですよね?
両親に昔のエピソードを聞いてみよう
新婦さんの昔をよく知っているのは両親や兄弟姉妹です。撮影する前に話しに行って下調べをしましょう。そこで聞いたエピソードを撮影に生かすんです。
例えば「中学の時、ピアノが上手かった」というエピソードが聞けたらあったらそれに関連する物を撮ります。
・ピアノといえば、音楽室
・ピアノといえば、演奏してる動き
ピアノから連想される物を撮影してください。
当時の写真を入れよう
エピソードを聞きに行った時に、当時の写真ももらえると良いです。
こんな風に使えます。
写真と同じ場所で、同じ動きをしてみてください。会場が「おおーっ(驚」ってなります。
それだけじゃなく、「昔はこんなだったんだ」という新しい発見があったり、当時の友人や親族にしてみれば「懐かしい!」という気持ちにもなります。動画だけでなく写真を入れると、友人や親族に楽しんでもらえる動画になっておすすめです。
ちなみに枚数は多くなくて良いです。プロフィールビデオで使わなかった写真もおすすめ。手に入れやすいですし、思い出の誰かと写っているとか、かわいく撮れてるとか、使おうとした理由があるはず。
どうリアクションするか
「どう動いていいか分からない」と悩んでる方がいらっしゃいますが、これも新婦さんに「懐かしいな」と思ってもらう事をすれば良いと思います。
昔のエピソード | リアクション |
ピアノが得意 | 演奏してみる |
勉強頑張った | 先生に教えてもらう |
時々、面白い動きじゃないといけないんだ!みたいに考えている方がいるんですが、芸人じゃあるまいし普通でOKです。あれだよ!と指差す程度でも良いんじゃないでしょうか。大事なのは、昔と今を繋ぐナビゲーターだという事です。難しいことを考えずに、昔と同じ動きで良いんじゃないでしょうか。
あ、でも「笑顔」は大事です!
夏のまぶしい日差しでも、眉間にしわを寄せずに笑顔。
冬の寒い日で震えていても笑顔。
1日中撮影して疲れていても笑顔です。
撮影のコツ
よく聞かれるのが「撮影のコツ」です。
カメラの取り扱いに関してはこちら。
・スマホでOK
・横画面で撮影
・4K、HD、両方問題なし
・新しいスマホの方が綺麗 iPhone13以上が特に綺麗
具体的な撮影のコツはこちら
・人物が遠すぎないように撮る
・小学校など場所を見せたい時は、校舎全体が見える場所から撮る
・カメラが移動するときは専用のスタビライザーがあると良いが
・揺れないように気を付けて撮れば案外大丈夫
・撮影は前後3秒くらい長めに
・撮影した素材は編集が終わるまで消さない
データの取り扱いに関してはこちら。
・LINEやメールで送ると画質が劣化
・ファイル送信専用のURLを発行してもらい、そこに送信がベスト
・iCloudやGoogleドライブ等、クラウドを使うのはアリ
・iPhone同士ならAirDropもアリ
「愛をこめて花束を」系ならこんな感じです。
編集開始
素材集め、おつかれさまです!ここからはプロの仕事です。今回は参考動画があるわけですし、バージョンアップしていけば良いだけです。
オープニングは思い出感を強く出すために写真がたくさんフレームに入ってる演出を選択。
思い出の場所に行ったら、新郎が多少アクションして、新婦の当時の写真に切り替え。「旅行先で迷子になったけど、自分の車を駐車場から探し出してそこでじっと待ってたの」など、思い出エピソードも入れました。
そして、新郎との出会いの場所。
花の色あてクイズ、いる?
2番が終わって、転調。花の色が出てきます。
——–
Flame, yellow, purple, sky blue Pink, yellow, green, ash, brown
あなたに贈る色は
——–
……この色あてクイズ、必要ですか?
色の羅列を言われても「???」ってなるだけじゃないです?
それよりは言葉を入れたほうが良いと思うんですよ。
「思い出の地を巡ってみて」
「新婦はみなさんの愛情があったから」
「こんなに素敵に育ったのだと感じました」
「大切な一人娘が結婚することに様々な気持ちがあると思います」
「これからは僕にも一緒に新婦を守らせてください」
こういう感じ。
これを出してから、花を集めに行きましょう。みなさんの愛情の花を集めて、新郎の愛の花も入れて、それを花束にしてプレゼントするんです。
「俺と出会ってくれて、ありがとう。結婚してくれて、ありがとう」
プレゼントする時にそんな言葉と一緒に渡したらいいんじゃないでしょうか。
花の色あてクイズも良いですが、この方が感動がワンランクアップすると思います。
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